(申告書上の危険物の総重量とAWBの重量が異なっていると指摘され、貨物が遅延してしまいました。)

Q.
UN2800 Batteries Wet Non Spillable を 4G外装容器に収納して、それをスキッドに載せOVERPACK状態で出荷しています。 UN2800はDGR 8.1.6.9.2 Step 6 (a) 3によりGross Weight表示になっています。総重量は60kgGでした。スキッドにオーバーパックしたら、重量は75kgになりました。DGDには “1 fibreboard box X 60kgG” と “Overpack Used” と記載しました。AWBには総重量75kgと書いてあります。航空会社の貨物受託職員が重量が合致していないと貨物の受託を拒否します。説明をすると理解してくれますが、予定されていた便を逃してしまいます。どうしたら、この招かざる遅延を避けることが出来るでしょうか?  (2011.5.31)
A.
航空会社の受託担当職員の不勉強です。オーバーパックの申告書の作り方を知らなさ過ぎます。DGRの図8.1.K、8.1.L、8.1.Mと8.1.Nにオーバーパックの記載の仕方が書いてあるように、OVERPACK USEDの文言の後に重量の記載はありません。

DGD上では、品物によって危険物の純重量もしくは総重量もしくは容量を記載することになっています。危険物の数量を知る上の重要な情報です。オーバーパックの重量は危険物の数量とは直接の関係も無くDGDには記載されません。オーバーパックの重量はAWB上の問題なのです。この2つを混同してはなりません。航空会社の受託担当職員はそのような質問をすべきではありませんでした。

今後、また貨物が不必要に遅延するのを避けるため下記の2つの方法があります。

Method 1.
DGDを次のように作成する:
1 Fibreboard Box X 60kgG
Overpack Used
(Gross Weight of Overpack 75kg)

AWBを次のように作成する:
Gross Weight 75kg.

Method 2.
DGDを次のように作成する:
1 Fibreboard Box X 60kgG
Overpack Used

AWBを次のように作成する:
Gross Weight 75kg.
AWBのNature & Quantity of Goods欄に次のように注意を書き込む:
Batteries Wet Non Spillable 60kgG

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