(何故、包装等級の表示にはローマ数字を使っているのですか?)

Q.
危険物規則書には、アラビア数字やローマ数字が使われています。何故、分類番号などには引火性液体 第3分類とアラビア数字を使い、その包装等級には Packing Group I, II, IIIのようにローマ数字を使うのですか? 意味があれば教えてください。 (2021.7.31)
A.
アラビア数字は、どちらかと言うと独立した数値を表す際に用いられています。「ゼロ」の発見と共に「算用数字」として実用化されて来ました。引火性液体は第3分類と言うように数字としての「独立した格」を得ました。「ゼロ」の無いローマ数字は順列を表すことに使われています。例えば、石碑などに刻む年号 MMXXI (2021)、MCMLXIX (1969)とか、王位 Louis XIV (ルイ14世)、Elizabeth II (エリザベス2世) のようにです。ローマ数字は目立たせるときに主に使います。Packing Group 1, 2, 3 よりも、普段使われていないローマ数字で表したPacking Group I, II, IIIの方が目立ちます。これにはいろいろ説があります。

読者の方で他の説をご存じの方、是非 benkinoshita@i.softbank.jpまでお知らせください。日本の航空危険物輸送法令集 (黒本)ではアラビア数字 PG 1, PG 2, PG 3と表記しています。これは、ローマ数字の使用が日本では稀であまり知られていないからだと思われます。

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