(適用除外核分裂性物質 (Fissile excepted) について教えてください。)

Q.
適用除外核分裂性物質 (Fissile excepted) について詳しく教えてください。UNナンバー、PSN、容器などよく分かりません (2019.12.28)

A.
先ず、DGR 10.3.7.1.1 Fissile Material (核分裂性物質) の Definition (定 義) から入りましょう。「核分裂性物質とは、次の核分裂性核種のいずれかを含む。ウラニュウム-233、ウラニュウム-235、プルトニュウム-239 とプルトニュウム-241。」

そして、次に 10.3.7.2 Fissile Excepted (適用除外核分裂性物質) の項を見ると、「核分裂性物質で 10.3.7.2.1から 10.3.7.2.6 のいずれか一つの要件に合致するものは、10.6.2.8 (Requirements for Packages containing Fissile Materials) の包装要件を用いて輸送する要件、及び、核分裂性物質に適用する本規則書の他の要件からも免除される。」とあります。」これにより、この6種類のみが Fissile Excepted になります。10.3.7.2.1 から 10.3.7.2.3までは濃縮度をそれぞれ 1%, 2%, 5%としたもの、10.3.7.2.4 と 10.3.7.2.5 は質量 2g/package と45g/packageと規定したもの、10.3.7.2.6 だけは特別で 10.3.7.3, 10.8.7及び10.9.3.5.3(b) の要件を満たすものとなっています。10.3.7.2.6 については後段で説明します。

そこで先ず、最初に、そのような制約の無い 10.3.7.2.1から10.3.7.2.5までの Fissile Excepted について説明します。

放射性物質の国連番号と正式輸送品目名の表 10.4.Aを見て、PSNに小さな (a) が付いている PSNを探します。理由は小さな (a) が付いているpackagingには、Fissile Exceptedを収納できるからです。LSA, SCO, Type A, Type B(U), Type B(M), Type C, Special Arrangementにも、UN2978 Uranium Hexafluorideにも付いています。小さな (a) の解説は表末にあり、「”Fissile excepted” とは10.3.7.2で適用除外になった物質を指す。」とあります。従って、これらすべての容器に Fissile Excepted は収納可能になります。但し、UN3507 Uranium hexafluoride, radioactive material, excepted package は別で、小さな (b) が付いていて、SP A194とPI 603が適用になり、そちらを守らなければなりません。

従って、10.3.7.2.1から10.3.7.2.5までのFissile Excepted に付いては、当該Fissile Exceptedのベクレル値によって、容器が決まり、UNナンバーと正式輸送品目名が決まります。Table 10.3.Aの A1値、A2値以内であれば、Type Aの容器を使用し、ベクレル値が A1値、A2値を超えていれば、適応するType B(U), Type B(M), Type Cの容器を特注して使用します。ベクレル値が LSA-I, LSA-II, LSA-IIIの範疇であれば、Industrial package Type 1, Type 2, Type 3 を使用します。SCOであれば、10.3.6の汚染度に従い、適応する方法で輸送します。

識別を容易にするために、細字で示されている “Fissile Excepted” の文字を申告書の ”Quantity & Type of Packing” 欄の核分裂性核種の名称または記号に続けて記載しても差し支えありません。

別扱いの10.3.7.2.6 に該当する Fissile Excepted については、下記の要件を満たさなければなりません。
(1) 10.3.7.3の要件:
 (a) 10.6.2.8.1.2 (a) : 輸送中、臨海限界に達しないように処置する
 (b) 10.6.2.8.3.1 (b) : 10.6.3.4の容器試験を通っていること
   10.6.2.8.3.2 (b) : 10.6.3.4 の落下試験より厳しい試験を通っていること
 (c) 10.6.2.8.2.4 : Type C容器のテスト 10.6.3.7.1で臨海限界に達しないこと
(2) 10.8.7 : Competent authority certificates. 10.3.7.2.6 Fissile material excepted には証明書が必要
(3) 10.9.3.5.3 (b) : 証明書に複数の核種が認められていないかぎり、1種類の核種しか収納してはならない。

申告書については、10.8.3.9.4 Fourth Sequence – Authorizations Step 10の8 番目の ● にあるとおり、”10.3.7.2.6によるfissile material である” と記入し、監督官庁の証明書を添付しなければならない。
以上の要件から、10.3.7.2.6に該当するFissile Excepted はType Cの容器の使用が求められると判断します。


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