(磁性物質につての質問です。)

Q.
➀ 磁性物質はPI953を遵守していれば問題ないと言う認識でいます。「2.1mの距離で2度を超えるコンパスの振れを起こすが、4.6mの距離では2度以下である磁界強度を有する磁性物質は、貨物として輸送される場合、以下を除き本規則のいかなる他の要件の適用も受けない」とされていますが、この場合、親切で申告書が付いていても不備ではないのでしょうか?

➁ 4.6mの距離においてコンパスに2度以上の振れを起こした場合は、国の当局の事前認可が必要とされています。この場合も、PI953を遵守すればよいのでしょうか?

➂ 事前認可が必要な磁性物質も申告書は必要ないと言う認識で間違いないでしょうか? 私の解釈では事前認可が必要、即、申告書が必要と理解していましたが、第8章の申告書が不要な危険物の表に UN2807 磁性物質が含まれています。磁性物質は DGR 上、包装基準にしか記載が見つかりません。解釈の仕方によって色々な捉え方が出来ると思います。

➃ 機長への通知書 (NOTOC) に搭載位置を知らせるべきでしょうか? (2019.5.31)

A.
➀ 磁性物質はDGR 3.9.2.2 (特に3.9.2.2.1) と PI953を守ること。DGR 3.9.2.2.1と PI953 を満たし、AWBに”Magnetized material” の文言と、包装物の個数を記入すれば、申告書は不要です。たとえ親切心で申告書を付けて来ても、要らないものを付けてくると混乱します。規定違反になります。但し、4.6mの距離で磁場によるコンパスの振れが 2度を超えるものは発地国並びに運送人の所属する国の事前承認を受けなければなりません。これらは申告書が必要になります。

➁ 4.6mの距離でコンパスが2度以上の振れを起こした場合は、前述のとおり、発地国と運送人の所属する国の当局の事前承認を受けなければなりません。DGR 3.9.2.2 とPI953を守り、申告書が必要になります。

➂ 事前承認が必要な磁性物質には申告書が必要です。DGR 8.0.1.2の申告書不要の品目のところに UN2807 Magnetized material (see Packing Instruction 953) と書かれています。4.6mの距離でコンパスが2度以上触れた場合の規定に注意を喚起しています。

➃ DGR Table 9.1.A の Applicable Acceptance Procedures Summary (9.1.3.3) 適用する受託手続きの要約の表に UN2807 Magnetized material (not subject to an approval) = 事前承認が不要なもの) について NOTOC (機長への通知) 記載は NO (不要) になっていますが、事前承認が必要なものは、磁場がより強く、コンパスの振れも大きく、航空機の計器への影響が増しているので、NOTOC (機長への通知) に搭載場所を記載すべきです。


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