(DGR 2.3.4.7 と 2.3.5.9 の相違点を説明してください。)

Q.
DGR 2.3.4.7 と2.3.5.9 を読みましたが、相違点が理解できず、混乱しています。

DGR 2.3.4.7 は100Whを超えて最高160Wh まで預託手荷物でも機内持ち込み手荷物でも搬送できる。数量制限は無い??

DGR 2.3.5.9 は 100Wh に規制されるが、PED は15個、スペアのバッテリーは20個まで搬送できる。(航空会社はそれ以上の数量を許可できる)

何かもっと簡単な説明はないでしょうか? 私が推察するには、装置を多量に搬送したい旅客は100Wh以内ならば15/20の限度量が適用され (航空会社がより多い数量を許可できる)、反面、一般の旅客はパソコンを1台とか、カメラを1台とかの少量の搬送なので160Whまで認めると言うことなのですか? 何か納得できません。詳しく解説をして頂けますか? (2018.2.28)

A.
ICAO Technical Instructions (ICAO 技術指針) 2017-2018 版には、ハッキリと2.3.4.7 と2.3.5.9を分離しています。預託手荷物として搬送する場合、ICAOはPED のみ、破損しないよう保護し、予期せぬ作動をしないように防止し、完全にスイッチを切って (スリープ状態や冬眠状態ではなく) いなければならないとしてあります。ICAOはこの条件をPEDのみに止め、医療用のPED (MPED) には適用させていません。IATAがMPEDも含めた適用にして、規則をより厳しいものにしたのです。

DGR 2.3.4.7 には “Lithium Battery powered Electronic Devices” (リチウム電池作動の電子器具) の表題が付き、規定をリチウム電池のみに特化しています。反面、2.3.5.9 は “Portable Electronic Devices containing batteries” (バッテリーを含む携帯可能な電子装置) の表題で、バッテリーはリチウム電池に限らず、乾電池をも含むあらゆるバッテリーに適用するようになっています。ICAO/IATAは明らかに2.3.4.7と2.3.5.9とでは、規制の対象を分けています。

2.3.4.7と2.3.5.9の顕著な相違点は、装置に使用されるリチウム電池の容量の大小のほか、2.3.4.7は初頭から航空会社の認可が要ると言うことにあります。 従って、旅客が多量のPEDを搬送したいと許可を求めて来たとき、航空会社は ”NO” と言える仕組みになっています。2.3.5.9では、数量の制限が無かったので、航空会社が ”NO” と言える根拠が無かったのです。そこでガイドラインが必要になりました。

PEDが15台、スペアのバッテリーが20個と言う制限値については、誰もが納得できるPEDやスペアのバッテリーの個数を何個にするか、DGB (IATA Dangerous Goods Board - IATA危険物委員会) で多くの時間討議、検討がなされ、航空会社が許可を与える際の基準としてPEDは15台と定めました。

旅客一人が携帯する電子器具として下記が考えられたそうです。
携帯電話 2台 (1台は個人用、1台は仕事用)
タブレット1台
パソコン 2台 (1台は個人用、1台は仕事用)
電動歯ブラシ 1台
電動ひげそり 1台
時計 1個 (例: iWatch、fitbit型計測器 身体機能測定つき)
カメラ 1台
特殊カメラ 1台 (例: GoPro カメラ、ビデオ・カメラ)

20個のスペアのバッテリーについては、同様の討議、検討がなされ、旅客が10個入りの市販のスペア・バッテリーを購入するとして、2包、20個を妥当な数値として定められました。

2.3.5.9 がリチウム電池に限らず、すべてのバッテリーを対象としている理由は、旅客も航空会社のチェックイン担当者もどのバッテリーが対象になるのか違いが分か


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