(貨物室 (cargo hold) と貨物分室 (cargo compartment) の違いを教えてください。)

Q.
危険物規則書の中に、航空機への搭載制限の規定が載っています。その際に、貨物室 (cargo hold) 当たりとか、貨物分室 (cargo compartment) 当たりとか、書かれています。例えば、DGR 9.3.12 Loading of Expandable Polymeric Beads and Plastic Moulding Compound に、接近する事が出来ない貨物室 (in any inaccessible hold on any aircraft) に 100kg を超えて搭載してはならないとあります。貨物室 (cargo hold) と貨物分室 (cargo compartment) の違いを教えてください。 (2017.1.31)

A.
IATA Airport Handling Manual (AHM) の中に cargo hold (貨物室) と cargo compartment (貨物分室) の定義が載っています。AHM の Load Control (搭載管理) の部の AHM 501 Terms and Conditions (専門用語と条件) の項に、

Hold : A space confined by ceiling, floor, walls, and bulkhead, used for carrying load;
Hold (貨物室) : 貨物を搭載する目的の空間で、天井、床、壁及び、仕切り壁で遮られた場所、
Compartment : A space designated within a hold;
Compartment (貨物分室) :  Hold (貨物室) の中の指定された場所、
Bay (Position) : A subdivision of a containerized/palletized compartment, i.e., a ULD position.
Bay (Position) (搭載位置) : コンテナ/パレット搭載機能を備えた貨物分室の中の搭載位置、ULD 搭載位置とも言う。
とあります。

通常の旅客機には、胴体上部に「操縦室 (Cockpit)」と「客室 (Cabin)」の2つの壁で仕切られた Hold があります。「客室」は First Class Compartment, Business Class Compartment と Economy Class Compartment に分かれています。Business ClassとEconomy Class Compartmentはそれぞれ複数ある機種があります。胴体下部には、主翼の前方に Forward Hold、主翼の後方に Aft Hold の2つのHold があります。Forward Hold の前半分は FWD 1、後ろ半分を FWD 2 の2つの Compartment に区画されています。Aft Hold は、AFT 1、AFT 2 と Bulk Compartment (バラ済み貨物分室) の3つの Compartment に区画されています。

貨物専用機の場合は、胴体上部は「操縦室」と機体の全長に渡る「大きな貨物室」の2つの Hold、胴体下部は旅客機と同じ構造です。
因みに、飛行中「接近出来ない貨物室」とは航空機の胴体下部の貨物室の事を指します。

なお、航空会社によって、誤って Hold と Compartment を逆に解釈している会社がありますので、注意してください。


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