(通常の電池に関する特別規定 SP A123の解釈の質問です。)

Q.
Batteries, dryについて特別規定A123では、「熱の危険な発生の可能性がある、いかなる電池又は電池駆動の装置、機器あるいは乗り物も以下を防ぐよう輸送の準備がなされなければならない」と記載され、(a)で機器の場合、電池の接続を絶ち、むき出しの端子を保護する----の記載があります。

例えば、当該特別規定A123に該当すると思われるメガホンがあります。当該部品はアルカリ電池が内蔵されています。電池はショップでの着脱は可能ですが、ライン整備での着脱は不可能です。

A123を適用し航空輸送を行う場合、私の理解では、電池のむき出しの端子を保護する行為は電池の取り外しが必要で、その場合、メガホン全体の品質保証に影響を及ぼします。当然、航空輸送を行う場合はスイッチoffの状態で且つ、外装容器内で移動しないようしっかりと固定することとなりますが、これで (a) の条件を満たすとみなすことは可能でしょうか?

一方、リチウムイオン電池を内蔵している部品があり、その部品はUN3481 PI966 Sectio llで特に電池を取り出して特別に端子を保護する等の措置を講じる必要は求められておりません。

メガホンを電池内蔵のまま送付する方法はないでしょうか? (2016.11.30)
A.
特別規定 SP A123 の (a) 項で、ショートせぬよう防止する。バッテリーの場合は、露出した端末を効果的に絶縁する。器具の場合は、バッテリーを外して、露出した端末を保護する。(b) 項では、誤作動を防止するとなっています。

メガホンは「器具」ですから、(a) 項の後段が適用になり、後段のルールを遵守しなければなりません。従って、バッテリーは外さなければなりません。新品のメガホンにバッテリーを装着するように、何故その逆、即ち、バッテリーを外せないのですか?理解に苦しんでいます。

リチウム電池は装着されているのでしたら、PI 966 ではなく、PI 967 の Section II が適用になると思います。PI 967 Section II の General Requirement (一般要件) の (b), (c), (d) 及び (e) 項を守らなければなりません。バッテリーを外せとは書いてありませんが、(b) 項にショートしないように保護しなければならないとあります。また、(c) と (e) 項には誤作動しないように防止策を施せとあります。

いずれにせよ、電池内臓のまま輸送することは無理ですね。また、PI 967 Section II を守らないと Section II での航空輸送は出来ません。

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