(3文字コードの RPB の "B" と、RSB の "S" の由来を教えてください。)

Q.
IATA の3文字コードに、毒物について RPB と言うコードがあります。RPB の "P" は 現在使われている名称の Toxic の前身の Poison の "P" と分かっているのですが、"B" の由来が分かりません。語源を教えてください。
また、ポリメリック・ピーズについて RSB と言うコードがあります。RSB の "B" は Beads と思いますが、"S" の由来が分かりません。ご教示ください。 (2016.11.30)

A.
毒物には、危険物規則書の第6版の頃、危険の度合いを表して、RPA, RPB, RPC と RPD の4つのコードがありました。RPD は危険性が弱く、最初から問題外にされました。その後、RPA は RPG に格上げされ、RPC は危険性が低いとして、落とされました。結果的に毒物には RPB のみが残り、そのまま毒物の3文字コードとして、現在に至っています。当時、世界にはアメリカだけが危険物の輸送規則を持っていて、IATA はアメリカの規定 49 CFR (Code of Federal Regulations - 連邦法規則) の影響を強く受けていました。アメリカの 49 CFR では、今日でも Hazard Zone A と Hazard Zone B として、区分6.1の物質の危険性の度合い表示が続いています。

RSB の語源については、発泡スチロール (foam polystyrene) の原料である「スチレン」(Styrene) の "S" から由来しています。

「スチレン」(Styrene) は芳香族炭化水素 (Aromatic Hydrocarbon) で、重合 (polymerization) によって得られる重合体のポリスチレン樹脂 (polystyrene resin) は熱可塑性樹脂 (thermoplastic resin) としてポリエチレン (polyethylene)、ポリ塩化ビニル (polyvinyl chloride) と並んで重要な合成樹脂 (synthetic resin) なのです。ポリスチレン (polystyrene) は透明容器として、ポリスチレンフォーム (foam polystyrene) は一般に発泡スチロール (foam polystyrene) と呼ばれ食料品の保温容器や緩衝材として多用されています。また、ポリスチレン樹脂 (polystyrene resin) はプラモデルの形成材として ABS 樹脂 (ABS resin) と共に重要な素材です。

[注] ABS 樹脂 (ABS resin) とは、アクリロニトリル (acrylonitrile)、ブタジエン (butadiene)、スチレン (styrene) 共重合合成樹脂のことです。頭文字をとって ABS 樹脂と言います。

ICAO/IATA 共に、名称を Restricted Styrene Beads (RSB) と間口を狭くするよりも、名称を Restricted Polymeric Beads として同様な他の重合体も含めるように間口を広げたのが Restricted Styrene Beads を Restricted Polymeric Beads に変えた理由です。3文字コードは RSB のままに残しました。

因みに、Styrene と Polystyrene の英米語の発音は「スタイリーン」、「ポリスタイリーン」です。


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