(UN 3166 Motorcycleの包装方法・PI 900で規定の要件について)

Q.
UN 3166 Motorcycleをスチール・フレームに収納し、上からカートンを被せてバンドで固定しています。PI 900で規定されている燃料などの要件はすべて守っています。この包装方法でPI 900を満たした事になりますでしょうか?航空会社によっては、オーバーパックになるので、カートンの上にOVERPACKと書き入れなくてはならないと言うところがあります。 (2010.5.31)
A.
バイクをスチール・フレームに収納し、上からカートンを被せて、バンドで固定されるという状態で搬入されれば、包装基準900番で規定されている燃料などのすべての他の要件を満たしていれば、包装基準900番を満たした完全な包装物と見なす事ができます。特別規定A87を満足させていませんので、カートンの上にClass 9の危険性ラベル、天地無用の矢印ラベルを相対する面に各1枚、国連番号、正式輸送品目名、荷送人および荷受人の完全な名称と完全な住所のラベリングとマーキングを施して下さい。まず、何処の航空会社も認める筈です。

オーバーパックと言うものは、規則書Appendix AのOVERPACKの項と、DGR 5.0.1.5に規定されているように、包装されているものを単数もしくは複数、取扱いの便のため、もしくは保護のため、バンドで縛ってまとめたり、シュリンク・ラップを施したり、大きな容器に収納したりする行為を言います。裸のバイクをカートンに収納するのはオーバーパックとは言いません。カートンの底が木製の下駄で補強されていても、フォークリフトの爪穴を備えていても、オーバーパックではありません。

航空会社によって、このような包装物をオーバーパックであると言う航空会社があったら、中に入っているバイクは包装されていない。包装されていないものをフレームに載せ、それをカートンに包んでいるのですから、これがPacking Instruction 900を満たす包装物であり、オーバーパックで無いと説明してあげて下さい。

どうしても、オーバーパックであると固執する航空会社が居たら、喧嘩をするよりも、貨物の迅速な輸送を考えて、カートンの上に前記のマーキングとラベリングに加えてOVERPACKの文字を記入して貨物を出して下さい。申告書に1 motorcycle X …kg GとOVERPACK USEDと書き込んで下さい。喧嘩をするよりも、貨物を出した方が利口です。しかし、このように固執する航空会社はいないと思っています。

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